先日、研究室でKanaと研究室の同期であるニュートン先生の3人でお盆の予定を話していた時のこと。
きゅうりの馬と、なすの牛を知らないの!?
開いた口が塞がらないとは正にこのこと、という風にKanaは大きな口を開けて驚く表情を浮かべていました。
私は「きゅうりの馬と、なすの牛」という存在があるのは知っていましたが飾られている意味を知らず、ニュートン先生に至っては「きゅうりの馬と、なすの牛」という存在自体を知りませんでした。
ニュートン先生よりは知識があったんだから問題ない!
な~んて対応が許されるはずもなく、Kanaさんから懇切丁寧に教えられました。
ってことで今回は、お盆の時期に飾られる「きゅうりの馬と、なすの牛」について良く知らない人に、Kana先生から教わった知識を紹介します!
精霊馬と精霊牛
日本では、お盆の時期になると「きゅうりの馬」と「なすの牛」という飾り物を作る文化があります。
この、きゅうりの「馬」は通称「精霊馬(しょうりょううま)」と呼ばれ、なすでできた「牛」を「精霊牛(しょうりょううし)」と呼びます。
この精霊馬と精霊牛は、故人やご先祖様が我が家に戻ってくる時に使用する為の乗り物です。
- 家に戻るときは足の速い馬に乗って、はやく我が家に戻ってきて欲しい。
- 帰りは牛に乗ることでゆっくりと景色を楽しみながら帰って欲しい。
そういった願いを込められて、作られるのが「きゅうりの馬」と「なすの牛」です。
しかし、とある地域だと、ゆっくり丁寧にお迎えをする為に牛に乗ってもらい、帰りは迷わず帰れるように馬に乗って帰ってもらう、という願いに変化している所もあるのだとか。
また、浄土真宗では、そもそも馬と牛の飾り物を作ることは無いそうです。
地域や宗派によってはこれら精霊馬と精霊牛の役割が異なることがあるというのも面白いですね。
なぜ「きゅうり」と「なす」
そもそも、なぜ「きゅうり」と「なす」なんでしょうか?
実は……明確な理由はありません!
Kana先生曰く、きゅうりとなすは夏の時期に多く採れる野菜であり、お箸などが刺しやすい食べ物だから全国的に使われるようになったのではないか?ということらしいです。
これもまた地域的なもので、沖縄では「さとうきび」をお供えに使うそうです。
もしこれ以外にも私の地域はお供えが違うよ!って人は是非コメントで教えてください!
余談 | 精霊馬と精霊牛の処分方法
お盆を過ぎたら、精霊馬と精霊牛を私たちは処分しなくてはなりません。
ですが、その処分方法をご存じじゃない方は多いのでは?と思ったので、余談として書かせて貰います。
普通、お供え物と言えば、親族やお客様に配るといったことが行われたりしますが、精霊馬と精霊牛に限っては絶対に食べるという行為を行ってはいけません!
何故なら先ほど説明したように、精霊馬と精霊牛は故人やご先祖様が使用される乗り物として使われた大事なものなのだからです。
それゆえ、これらの処分には幾つか正しい方法が存在し、一般的なものを5つ紹介しておきます!
- 精霊流しとしてお盆の最終日に川や海へ流す
- お供え物と共に送り火で燃やす
- 庭の土に埋める
- 菩提寺へ持っていき処分してもらう
- 白い紙に包み、塩で清めてから捨てる
上記の方法で川や海へ流すなどする場合は、必ず地域の自治体に確認を取ることを忘れてはいけませんよ!
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